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執筆者の写真新谷 恭明

事故という不運

 定期試験が始まっている。今日の1限目は僕の担当する科目の試験が予定されている。いつも講義の日は遅れてはいけないので、なるべく早く研究室に着くようにしている。先ず家を早く出ることと、高速道路を使うようにしている。家から15~20分ほど行くと九州自動車道の若宮インターである。そこから八幡インターで北九州都市高速道路に乗り換え、下到津で降りると大学はすぐそばだ。50分くらいで着くから一般道を行くより20分は早い。時間を1040円で買っていると言うことだ。本日もそのようにした。

 はじめは順調であった。CDを聞いていたが、途中からAMラジオに切り替えた。沼口の信号を左折し、若宮インターに入ろうと左にハンドルを切ったときである。ラジオは道路交通情報を流していた。そして

「九州自動車道で渋滞があります」

と来た。

〈どこかな?〉

「若宮・・・」

〈またか〉

 九州自動車道の事故は若宮-古賀の間がやたらと多い。なので、そう反応したのは当然と言えば当然の感覚である。ハンドルを切り終えた。そこで耳を疑う言葉を聞いた。

「・・・宮田スマートインターの間で事故があり・・・」

 なんとこれから向かう方向ではないか。料金所をくぐった。引き返すこともできないし、引き返して行くには遠回りもしている。ここは運命に従うしかない。渋滞であって通行止めではないし、宮田なら3㎞程度のところなのでちょっとの辛抱だ。

 案の定、ぐるりとまわって本線に入ると渋滞していた。

 まあいい。1時間半くらいはかかったのだが、それなりに余裕の範囲で到着ができたが、下の道を行ってもたぶん同じ時間には着いただろう。つまり、1040円はなんの成果もなく費消してしまったことになる。





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